少年たちのいるところ

面白すぎた 。また古屋兎丸への愛が大きくなった。

兎丸先生の漫画に出てくる少年はみんなとち狂ってるし、同性間の距離が近すぎるし、それでも女の子への興味がめちゃくちゃ強い。性欲が強い。すぐおっぱいのこと考えるし阿呆みたいな幻想を抱いてる。
そして女の子もちょっと変な子なんだけど、純粋でとっても可愛い。基本↑のような男の子を振り回す。最高。
登場人物みんな狂ってるのに上手いこと歯車が噛み合って独特のテンポで話が進んでいく。曲者には曲者をぶつけろ!


この物語では自慰依存性と友人依存症と自己催眠をかける同性愛者と吸血鬼に真剣に恋する美少女がぶつかりました。混沌。

笑いを狙って盛りんだであろうギャグに加え、エログロお耽美退廃美少年モノにも共通して存在した兎丸先生特有のシュールな世界観や狙ってるのか狙ってないのかわかんない面白さが加わり、なにもかもに笑えてきてしまう。
そしてもう1つ全ての作品に共通するものとして”若々しさ”がある。ライチや帝一なんて正反対の作風なのに、どちらも青春を感じて切なくなる。大人になる前の最後の足掻きのように無我夢中で目の前のことに全力になる。傍から見たら馬鹿げたことにも必死になっている。だから面白い!”青春っていいよね♡”なんてのがテーマのものは大体弄れた私には眩しすぎて腹が立つこともよくあるのだけれど、ここまで捻れて拗れた歪な子達となるとなんだか応援したくなる。

1冊読み切りでちょうど良い長さだったし明るいしギャグだしグロくないから勧めやすいかも!って思ったけど、主人公が自慰依存性な故しこってるシーンが何回も出てくるので残念だけどこれも勧めるのには勇気が要りそうです。そういうところが好きなんです。