天体観測

天体観測が21年の時を経て再レコーディングされた。
昨年の紅白歌合戦では過去のMVを再現した演出ではじまり感動で胸がいっぱいになったんだけれども、その後リリース21周年を迎えた今にもこんなことがあるなんて嬉しくてしょうがないです。

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私は天体観測を未来を思い描き、今を精一杯に生きていく曲だと捉えている。
先の分からない未来を想像することを望遠鏡を覗いて星を探すことに喩えているのだろう。天体観測をする歌 というより、「望遠鏡をのぞき込む歌」「展望」の曲なのだと思う。

リリース当時の2001年。パンプはメジャーデビューを果たしまさに人生の転機を迎えた年だった。 高揚感だけではなく将来への期待や不安がごちゃ混ぜになっているけれどそれでも今を精一杯駆け抜けていこう、そんな気持ちを表現したものが天体観測なのだと思う。

そしてそこから21年。国民的なバンドになり、結婚もしてたくさんの経験を積み重ねた藤くんが今も尚、望遠鏡を覗きこんでいるように聞こえてきて、私の心を大きく震わせた。 

私は2番の

気が付けばいつだってひたすら何か探してる
幸せの定義とか悲しみの置き場とか

の部分に強く共感していてこの曲で最も好きな歌詞なのだけれど、その後に

生まれてから死ぬまでずっと探してる

と続く。
昔、いつか大人になったらこの息苦しさや生きづらさから解放されるものかと思っていたんですけど、全然そんなことなくて。今の私がそんな悩みにぶち当たって今からこそよりこの歌詞が深く沁みてきた。
そしてもしかしたら、藤くんも今でも悩んだりするのだろうな、なんて2022年の歌声を聞いて勝手に励まされた気になった。
藤くんだけじゃなくて、きっと色んな人も今でも悩んで探している。それがなんだか嬉しくて暖かく感じる。

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リリース当時の藤くんは21歳だった。今の私と同い年だ。だからこそより天体観測の歌詞が沁みてくる。
未来の見通しなんてつかないし、どんな生き方が幸せに繋がるのかなんてわからない。そもそもここまで来るのだけでも精一杯で傷だらけだし先に進んでいくことが恐ろしい。それでも今を頑張って生きていきたい。藤くんがそうあろうとしたように私もそうでありたい。
どんなときも心に寄り添ってくれる藤くんだからこそ私もそうなりたいと憧れて、勇気を出すことができる。それでまた傷ついてもバンプが寄り添ってくれる。そしてまた背中を押してくれる。いつも心にBUMP OF CHICKENが存在してくれている。

長々とよくわからないことを書きましたが、21年の時を経た現在の藤原基央が歌う天体観測ってより心に響いてくるな…て感想でした。